甘く見るとコワイ不眠症がもたらすデメリット

睡眠について、お悩みはありませんか?
健康を考えて食事や運動には気をつかっても、睡眠には無頓着な方もいます。
しかし、睡眠はその後の日常や仕事、ひいては人生に大きな影響を与えるものです。不眠や睡眠障害などが続くと、思わぬ病気や事故につながってしまうこともあります。
ここでは、不眠症に陥ることのリスクについて詳しくお伝えしていきます。

不眠症(睡眠障害)とは

不眠症とは、さまざまな睡眠障害のうちのひとつです。
まず、どんな場合に睡眠障害と判断されるのか、目安となる基準を知っておきましょう。

一時的に睡眠不足に陥ることは誰にでもありますよね。
たとえば、夏場の夜に暑さで寝苦しかったり、翌日の仕事やイベントを前に気持ちが高ぶって眠れなかったり。
これは不眠とは言えません。このような明確な理由があって、翌日の日中に眠気が強く出たり、注意力散漫になったりするのも、ごく自然な身体の反応です。
不眠症や睡眠障害を疑うべきなのは、次のいずれかが週2回以上、かつ1ヵ月以上続くときです。また、精神的な苦痛や日常生活での支障が出ていることもポイントになります。

  • 夜寝ようとしても、30分以上寝付けない
  • 夜中に何度も目が覚め、その後眠れない
  • 早朝に2~3時間早く目が覚めてしまい、その後眠れない
  • 眠れた気がしない/倦怠感や日中の眠気が強い

不眠で悩む日本人が毎年増加している!

厚生労働省が日本人の不眠傾向を公表していますので、日本人がどんな傾向にあるか見てみましょう。

[参考サイト]厚生労働省 平成30年 国民健康・栄養調査報告(3.睡眠の状況)

睡眠で十分に休養できていない人の割合

この調査では、20歳以上の男女に「ここ1ヶ月間、睡眠で休養が十分とれているか」という質問をしています。じつは、平成21年から、国は「十分でない」という回答の割合を15%まで下げることを目標としているのですが、残念ながらなかなかそこまで下降していないのが現状です。

平成21年 19.4%
平成24年 16.3%
平成26年 21.7%
平成28年 20.9%
平成29年 23.4%
平成30年 21.7%

とくに40~50代の睡眠不足が多い

「1日の平均睡眠時間は6~7時間」という回答が最も多かったようです。40歳代、50歳代の6時間未満の割合が多く、男女とも4割を超えていました。
デジタル技術が、生活や仕事など個人レベルに浸透・拡大し、睡眠時間や睡眠の質に少なからず影響を与えていると指摘されています。

なぜ不眠になってしまうのか

次に、不眠になってしまう主な原因を見ていきましょう。

精神的ストレス

何らかの心的ストレスがあると、身体も神経も緊張状態になります。活動時や一時的なものであれば、危機的な状況から身を守るための本能であり、正常な反応と言えます。ただし、眠るための体内環境とは真逆の状態ともいえるでしょう。リラックスできないために、眠れない、眠りが浅いなどが起きやすいのです。

うつ病の傾向がある

不眠の症状が続くと、ストレスや疲れからの回復が難しくなるため、うつ病を発症しやすくなります。うつ病の人に最も多い症状もまた不眠です。このように、不眠とうつ病はかなり密接な関係性にあります。

自律神経の乱れ

ストレスやホルモン分泌機能の低下により、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることも不眠の原因になります。活動時には交感神経が活発になり、夜になると睡眠に向けて副交感神経が優位になるのが正常です。この調整がうまくいかないと、不眠になりやすいのです。

体内時計の乱れ

人間の体内サイクルは、じつは24時間ではなく、25時間周期であるといわれます。正常であれば、朝の光を浴びたり、朝食を摂ったりすることで、1日24時間に調整しています。しかし、不規則な生活でリセットする活動を逃してしまうと、「徐々に眠くなり、休息する」という本能的なタイミングもずれていってしまうのです。そして、寝るべき時間になっても目が冴えて眠れないことになります。

環境的刺激

外からの刺激による寝苦しさから、不眠に陥ることもあります。たとえば、音、話し声、寝室の照明、室温、湿度といったものです。自分の身体に合わない寝具や肌ざわりが不快で熟睡できないこともあります。
また、最近では寝る直前までスマホを見てしまう人が多く、これが近年の不眠症数を増やしているようです。ブルーライトを浴びて酷使した視神経は、緊張状態を保ちます。ついつい閲覧時間が長くなることで、睡眠時間が短くなっていることも十分考えられます。

食事・刺激物の摂取

人間は、食事の消化するのに2~3時間かかります。寝る時間近くに食事をすると、胃や腸、それらを動かす脳も消化活動を続けなければなりません。消化活動が行われている間は、深く眠れないのです。
また、辛いもの、カフェイン、喫煙などは交感神経を刺激し、覚醒状態が保たれやすくなります。したがって眠れない状態になりやすいのです。

加齢

「メラトニン」というホルモンは眠気を誘発しますが、年齢が上がるほどこのホルモンの分泌は少なくなっていきます。メラトニン量が減少すると、睡眠を維持する力も低下し、寝ていられる時間が短くなるのです。
これは一種の老化現象ですので、避けることができませんが、短時間睡眠になることで十分な休息や疲れの解消ができていなければ、問題視すべきでしょう。

眠っているうちに脳で何が起こっているのかについては、下記の記事を参考にしてください。
睡眠のメカニズムとホルモン

自分では気づいていない「隠れ不眠」

自分は不眠になっているという自覚があれば、対処して改善することもできます。ぐっすり眠るための行動に切り替えればいいのです。早いうちに対処すれば、不眠の症状も影響も軽度で済みます。
しかし、不眠に陥っていることを自分で気づかずに、症状が進んでいることもあります。
これを「隠れ不眠」と呼びたいと思います。
「隠れ不眠」は、長期化すれば正常化するまで時間がかかることになり、思わぬ深刻な事態に発展することもありえます。

以下のような症状があれば、一度、不眠を疑ってみてはいかがでしょうか。
「いつものことだから……」と軽視しないことが大切です。

  • 頭痛、吐き気、めまいがある
  • 食欲がない/食欲が過剰
  • 肌荒れがなかなか改善しない
  • 忘れ物が多くなった
  • 記憶力や思考力が落ちた
  • ミスが増えた
  • イライラすることが増えた

不眠を放置するとリスクが高まる疾患

体調不良や病気が不眠の原因になることもありますが、その逆のパターンもあります。
不眠を放置すると、生活習慣病をはじめ、あらゆる病気になるリスクが高くなってしまうのです。
不眠→病気→不眠→病気…というのは「卵とニワトリ」の関係にあり、どちらが先であったとしても、治すのに時間がかかる状況が生まれてしまいます。

不眠がどのような病気につながりやすいのか、主なものを紹介します。

ストレスを処理しきれない→うつ病

うつ病の原因は様々ですが、個人の考え方、過剰なストレス、脳内の神経伝達物質の量の変化といったことが挙げられます。睡眠不足で、日中の眠さ、体調や活動の不良があれば、新たなストレスや悩みが発生しやすくなります。
眠っている時間というものは、身体を休めるだけでなく、脳が日中のストレスや記憶を処理・コントロールするための時間でもあります。睡眠が十分でなければ、精神的なストレスも身体の疲れも蓄積されるばかりになり、うつ病を発症する条件も整いやすくなります。

体内サイクルが狂う→自律神経失調症

睡眠は、自律神経とも密接に関わり合っています。原因はさまざまですが、過剰なストレスや不規則な生活、女性ホルモンバランスの崩れなどが挙げられます。
不眠の症状が出ていると、同時に規則正しい生活サイクル(体内サイクル)を維持するのも難しくなります。自律神経というのは目に見えるものではありませんし、切り傷や骨折のような明確な痛みもありませんから、自律神経のバランスが崩れても気づきにくいのです。一度バランスが乱れると、正常化させるのに時間がかかり、不眠症状の改善も難しくなるでしょう。

食欲が増加→糖尿病

不眠症状によって睡眠不足に陥ると、血糖をコントロールする機能が低下します。血糖値が上がりやすくなる上に、満腹感をもたらすホルモン(レプチン)が減少し、逆に食欲を増進させるホルモン(グレリン)が増加してしまうのです。つまり、糖尿病で注意しなければならない糖分を含め、カロリーの過剰摂取も起きやすくなります。

心拍数が上昇して心臓に負担→心疾患

眠れないときは交感神経優位の状態のことが多く、血圧や心拍数が上昇した状態が続いています。これは心臓に大きな負担がかかる状態です。寝ているときに無呼吸になったり、頻繁にトイレに立ったりすると、さらに交感神経が刺激されやすくなります。これにより、心不全や心筋梗塞といった心疾患のリスクが高まることになります。

血圧が上昇→高血圧

睡眠時や朝方は血圧が低い状態になるのが正常です。しかし、不眠や睡眠不足があるとその逆になり、眠れないという精神的ストレス、交感神経優位の状態による血管の収縮などのために、血圧が上昇します。とくに睡眠時無呼吸症候群などの場合は注意が必要です。

脳の老廃物を処理できない→認知症

健康的な睡眠は、浅い眠りで脳だけが活動しているレム睡眠と、深い眠りで脳も休息するノンレム睡眠を繰り返します。ノンレム睡眠中には、脳の老廃物(βアミロイド)が排出されます。
つまり、深い眠りが得られない状態が続くということは、老廃物が蓄積されていくことを意味します。ぐっすり眠れないことは、βアミロイドを処理するための時間が足りなくなることになるので、認知症リスクが高まると見られています。

疲れがたまりやすくなる→肝臓病・肝機能障害

睡眠不足になるとストレスを感じやすく、焦りや怒りの感情が湧きやすくなります。身体が十分に休まらないため、疲れも溜まりやすい状態です。こうしたことは肝臓に負担をかけます。
肝臓は、アルコールや脂肪の代謝、解毒などの重要な役割を持ちます。しかし、不眠によって血糖値の上昇、アルコールを含めた糖分や脂質の過剰摂取、誤った薬の服用などがあると、さらにダメージとなり、発病リスクが高まるのです。

尿のろ過機能が低下→腎臓病

腎臓は、血液中の塩分や老廃物をろ過して、尿を作る重要な臓器です。睡眠不足になると、このろ過機能が低下してしまうという研究結果があります。体内に毒素や老廃物が蓄積されると尿毒症になる恐れがあり、慢性腎臓病になると、糖尿病や心疾患のリスクも高くなります。

[参考サイト]Association of short sleep duration and rapid decline in renal function(米国の論文)

甘く見るとコワイ不眠症のデメリット まとめ

睡眠時間は、人生の中でも大きな比率を占めている重要な時間です。
眠っている本人は無意識ですが、身体や脳は、眠っている時間を使って健康維持に向けた修復を行っているのです。この修復やエネルギー回復活動が十分でないと、様々な不調や事故、病気のリスクが高まることになります。
睡眠を軽視して、ぐっすり眠れずに困っていたり、悩む状況に陥っていたりする人はたくさんいます。重症化して心身の病気に発展したり、追い詰められて命を落としたりする事例も、決して珍しいものではありません。
毎日を健康的で豊かなものにするためにも、「睡眠」への意識を高めていきましょう。

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