女性にとっては睡眠不足が美容の大敵なのは常識ですが、「ダイエットの大敵」でもある、というと意外かもしれません。
ダイエットというと、一生懸命エクササイズをするイメージがあるので、ぐっすり眠っている姿が似合わないように思いがちです。睡眠不足になると、やつれて「痩せる」し、「寝る子は育つ」から、寝ると逆に太るんじゃないの?と思っている人もいるでしょう。
そんな方のために、今回は睡眠不足が、なぜダイエットの大敵なのか、調べてみました。
目次
ダイエットの土台づくりは「生活習慣の見直し」から
ダイエットの基本といえば、食事と運動。でも、いきなり厳しいカロリー制限やハードな運動をしても、思ったほど効果は上がりません。
なぜかというと、身体が、「努力対効果が悪い状態」になってしまっているからです。
「努力対効果」を上げるためには、流行につられて目先の道具やメソッドに飛びつく前に、生活習慣を見直し、目標や計画を立てることが必要です。
そして、生活習慣の中でも、とくに睡眠を見直すことが重要なのです。
さて、いったいダイエットと睡眠はどんな関係があるのでしょうか。
眠っている間に、身体で何が起こっているか
睡眠のメカニズムとホルモン
まず、睡眠はホルモンの分泌と深いかかわりがあることを知っておきましょう。
私たちが眠くなるのは、夜、暗くなると「メラトニン」というホルモンの分泌が増加するからです。
このメラトニンは、体内時計を調節し、眠気を催させ、体温を低下させる働きがあります。
メラトニンは質の高い睡眠には欠かせないホルモンです。
メラトニンが生成されるのは、「セロトニン」という脳内物質が関係しています。
セロトニンはまたの名を「幸せホルモン」と言い、感情や気分をコントロールする大事なホルモンです。うつ病にも関係していると言われています。
昼間のあいだに十分なセロトニン」が分泌されないと、メラトニンの分泌が足りず、健やかに眠りにつくことが阻害されてしまいます。
朝、明るくなると、メラトニンは抑制され、起床して活動を始めるために副腎皮質ホルモンである「コルチゾール」が上昇します。
コルチゾールは代謝を促進し、免疫物質を作るホルモンです。
コルチゾールが上昇することによって、体内の糖分がエネルギーに変わり、起床後の活動中のストレスに備える体制が整えられるのです。
つまり、コルチゾールは身体の目覚まし時計のようなものなのです。
大人になっても成長ホルモンの分泌は止まらない!
睡眠と深い関係のある重要なホルモンには、もうひとつ、脳下垂体から分泌される「成長ホルモン(hGH)」があります。
「寝る子は育つ」というのは、「成長ホルモン」は1日のうち夜眠っている間が一番分泌が盛んだからです。子どもは、夜眠っているあいだに成長するわけです。
人の一生で見ると、成人するまでは成長ホルモンの分泌が盛んで、歳を取るにしたがってその量が減っていきます。
でも、成長ホルモンの分泌が完全に止まってしまうわけではありません。量は子どもと比べるとかなり減りますが、成人でも夜間が最も盛んに分泌されています。
成長ホルモンの分泌量が減ると、よく眠れなくなります。
疲れが取れなかったり、集中力や気力が低下し、肌のはりが失われ、筋肉が減って脂肪がつきやすいといった現象が起こります。つまり、これが「老化」なのです。
「よく眠らないと美容に悪い」というのは、眠っている間に成長ホルモンが十分に分泌されることによって、美肌を保ち、少しでも老化を遅らられるからなんですね。
睡眠不足だと太る
ホルモンの世界にさらに踏み込んで、睡眠不足がダイエットに与える悪影響について説明します。
成長ホルモンが足りないと痩せられない理由
前項に書いた成長ホルモンは、睡眠中の全身の新陳代謝を促しています。
睡眠不足で成長ホルモンの分泌が低下すると、新陳代謝がうまく行われなくなり、基礎代謝量が減ってしまいます。
ようやくダイエット用語が出てきました。
基礎代謝量が減るということは、「努力対効果」の低い身体ということです。
成長ホルモンは、中性脂肪を分解したり、筋肉の増加にも関係しています。
こういったことから、成長ホルモンが不足すると、太りやすい身体になってしまいます。
睡眠不足だと太らせホルモンが出る
じつは、睡眠不足になると、食欲が増進してしまうことがわかっています。
英国バーミンガム大学の研究者グループが、睡眠時間と食欲に関係する「レプチン」や「グレリン」というホルモンを調査した研究があります。
レプチンは脂肪細胞から分泌される食欲抑制ホルモン、グレリンは胃から分泌されるホルモンで、逆に食欲を増進させる働きがあります。
調査の結果、睡眠時間が8時間未満の人では、睡眠時間が減れば減るほど体重が増える傾向が認められ、ホルモンとの関係を調べると、睡眠時間が短くなるほど血中のレプチン濃度が低く、逆にグレリンの濃度は上昇していました。
つまり、睡眠時間が減少すると、脂肪細胞から分泌されていた食欲抑制ホルモンが減少し、逆に胃から分泌される食欲増進ホルモンの作用が高まっていたのです。
参考:肥満ホルモン「レプチン」と睡眠ホルモン「オレキシン」/自然科学研究機構 生理学研究所
睡眠が足りていないと、甘いものがほしくなる!
寝不足の日が続くと、気づいたら甘いお菓子ばかり食べてしまっていたという経験はありませんか?
前項に書いたように、睡眠不足が続くと、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌に欠かせないセロトニンが不足することになります。
セロトニンは、「トリプトファン」というアミノ酸から合成されます。
トリプトファンは食事からタンパク質の形で摂取しますが、それを脳に運ぶためには「ブドウ糖」が必要です。身体がブドウ糖を要求すると、甘いものが食べたくなり、カロリーの摂りすぎにつながります。
こうしてみると、肉や魚、豆などタンパク質が豊富なディナーをとった後には、甘いデザートが出てくるのは、じつは理にかなっていることがわかります。
だんだん動きたくなくなる
また、睡眠不足になると、翌日のパフォーマンスが低下してしまいます。
そのまま睡眠不足が続くと、身体的・精神的にもさまざまな悪影響が起こります。
眠気のために活動も鈍りますから、1日の消費エネルギーが少なくなってしまいます。
睡眠不足がダイエットを邪魔する仕組み
まとめてみます。
睡眠不足になると、眠っている間の成長ホルモン分泌が低下し、代謝が悪くなり、基礎代謝量が減ります。
覚醒時のパフォーマンスが低下するため、カロリー消費量も減ってしまうので、効率の悪い太りやすい身体になっていきます。
また、食欲に関係するホルモンのバランスが乱れ、食欲が増進してしまいます。
さらに成長ホルモンを増産するためのブドウ糖、つまり甘いものが欲しくなってしまう。
こういう仕組みで、睡眠不足はダイエットにとって百害あって一利なしなのです。
ダイエット中に気をつけるべき「良質の睡眠をとるポイント」
ダイエットのためには、質の高い眠りをとることが大事だということがおわかりいただけたと思います。
最後に、質の良い睡眠を得るために、ダイエット中に気をつけるべきポイントを紹介しますね。
- 朝食をきちんととる朝しっかり朝食をとることで、代謝と、来るべき夜の眠りのためのホルモン分泌を整えます。
- 昼は活動的に
昼はアクティブに過ごし、エネルギーを有効に使いましょう。 - 夜はリラックス
食事は寝る3時間前までにとり、ストレスを避けましょう。運動などの身体的ストレスはもちろん、悩みごとも、夜にくよくよ考えこまないようにしたいですね。
簡単なように書きましたが、実際にはなかなか実践できないという人もいるかもしれませんね。
睡眠に何らかの問題を感じたら、ダイエットよりも、まず睡眠を改善することを優先させましょう。
快眠法や快眠グッズなどを、うまく取り入れることもひとつの方法です。
健康に痩せる、賢いダイエットを心がけましょう!
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